Unity1週間ゲームジャムの開発話
急遽ブログを開設したのは、『Unity1週間ゲームジャム』の開発話を書き、後でUnityroomのないちさんに取り上げて貰う為、わざわざ筆をとったわけである。
自己紹介
昨年秋から「世界に向けたインディーゲームを開発するんだ」とプログラマーの26℃氏(私は26℃たんと呼んでいるのだが)と組んで立ち上げたインディーゲーム制作集団「 GoToSeven (ゴー・トゥ・セブン)」のディレクター・グラフィックなどを担当している私ことVeLTiNAです。
←私はこんなアイコン使ってます
Unityをまともに使いだした2017年4月
そもそもの参加のキッカケはUnityに環境移行するまでに遡ります。
私と26℃氏は、簡易プログラム言語『HotSoupProcessor(通称HSP)』の常連ユーザーであり、我々が合作したゲームはHSPコンテスト2011で総合最優秀賞、GBJAM#5では世界総合ランク2位、その他多数の栄誉を頂いております。
私VeLTiNA個人では現在HSPで製作中の「WishDragon+(ウィッシュドラゴンプラス(仮))」を翻訳し、インディーゲームとしてSteamに出す予定です。
そんなわけで、我々は長年に渡りHSPを使っており、色々作り慣れているので制作上何も困らないのですが・・・
HSPは、WindowsOS以外のプラットフォームに出せないので、お陰様で色んな方面からオファーが来ても何も対応できない・・・。
これではイカン!と、プログラマーの26℃氏と共に今年4月からUnityを勉強し始めました!
ちなみに私は岡山Unity勉強会の実行メンバーですが、謙遜ではなく本当に超初心者なので恥ずかしながら一緒に勉強を始めました。
本当に時期が良かった
そんな時、私のTwitter上に『Unity1週間ゲームジャム』のツイートが流れてきたのである。
自称ゲームジャマ―の私は、これは「良い機会」とプログラマーの26℃氏を誘い、参加しました。
大分端折るが完成したのが「The Bound Sisters」である。
TheBoundSisters | ゲーム投稿サイト unityroom
そして、第2回にも参加
それから1ヶ月後、BitSummitが終わった翌日からスタートした第2回の1週間ゲームジャム。
テーマは「転がる」という事で、プログラマーの26℃氏が作ったプロトタイプがコチラ。
お題が転がるだそうで #unity1week pic.twitter.com/lxi2kS5qZi
— 26℃ (@oirahakobito) 2017年5月22日
ただ、この時点では「ダンゴムシ観賞」という目的らしく、全然ゲームでは無かった。
私の案では、ないちさんが公開してくれるであろう「ランキング」(現在公開済)を組み込んだレースゲームを考えていたのですが、Unityの中の人さんがリツイートした事もあり、1週間ゲームジャム参加者内外で反応があるならダンゴムシで行くか・・・と心を決めました。
めっちゃキモイドット打つ羽目になるとはなぁ・・・
— VeLTiNA@Pandoraid開発 (@veltina_soft) 2017年5月24日
開発チーム Go To Seven
Design VeLTiNA @veltina_soft
Program 26℃ @oirahakobito#unity1week #PixelArt pic.twitter.com/MtuKKkyjaq
ゲーム内容は、「ダンゴムシ観賞」を外したくないという26℃氏の意向も汲み、観賞を楽しむタイトルシーンと、ダンゴムシでレースするメインゲームに分けました。
完成しためっちゃ気持ち悪いタイトル
だんごむしスイッチ皆も押してね! #unity1week #gameart #pixelart pic.twitter.com/HhwqWFA8cs
— 26℃ (@oirahakobito) 2017年5月27日
観賞パート タイトルシーンにある「ダンゴムシのボタン」は私のアイディアで、本当にダンゴムシを観賞するだけのタイトルシーンだと、シュールな1コマにしか映らないので、プレイヤーの心をまず掴むアクションが必要だなと。
スタッフロールも兼ねて私と26℃氏のアイコンを登場させ、更にダンゴムシが無限に出てこないよう演出として「ダンゴムシのボタン」が壊れて落ちるという小ネタも入れています。
↑タイトルシーンでダンゴムシが壁を登る事も解る
ダンゴムシのゲームデザイン
肝心のメインゲーム部分ですが、ダンゴムシが不安定な体勢になると自動で丸まってしまうのは仕様・・・に見えて、実は意図しない部分もある産物です。
この意図しない部分を修正したバージョンもあるのですが、ダンゴムシが思ったように動かない「歯がゆさ」がなくなり、ゲームとして非常につまらなくなってしまったため戻しました。
上記の意図せず丸まる仕様ですが、どんな状況で丸まりやすいかと言いますと「速度」に大きく関係しています。
このゲームは一見ただの2Dですが、段差はレースゲームのカーブのような物で、直線ではスピードを上げ、段差近くなるとスピードを下げ、ハプニングがないようダンゴムシを安定させ、坂道では丸まって超加速・・・ッ!!
そんな感じで、コースに合わせたシビアな判断と操作が要求される・・・そんなプレイになるようコースをデザインしました。
↑初公開!これがコースの全容だ!
序盤に小さい山を配置、緩やかな下り坂や穴がある。中盤からは垂直に近い壁を登り、そこから一気に走り抜ける急な下り坂があり、その先にゴール。
序盤は小さいミスでも取り返しが効くように設計されていますが、中盤以降は速度や丸まるタイミングのズレがタイムに反映されるように設計。
またテーマの「転がる」が本作の重要ポイントにしたいと思っていたので、コースの最後は転がってからの大ジャンプがタイムを縮めるカギとなっています。
↑最後の坂で大ジャンプが決まると最高に気持ちいい!
お陰様で皆さまから沢山のご支持頂いているようで、今でも最速タイムが更新されているようです。
完成したゲームはコレ!
TheDango! | ゲーム投稿サイト unityroom
今見たらおススメゲームにもなっていました!
みんな、ありがとナス!
ゲームジャムを終えて
ゲームジャムの良い所は新しい技術や環境を試すのにうってつけな所です!
今回はランキングも取り入れたし、エッジコライダーも使ってみました!
2回目を経て確実に我々はレベルアップしているのを感じています・・・フォロワーも増えてますし。
今後も定期的でなくても参加していきたいと思います!
実は・・・
第1回からお試しで Unity Collaborate を使って開発していましたが、気に入って今現在も使っています。
Gitよりお手軽で使いやすく、プロジェクトのバージョン管理も出来る。しかも無料!
最高だ!皆も使おうぜ!!
と言うのも、私と26℃氏は一緒に開発してた2010年から数えて7年の付き合いですが・・・
実は一度も会った事がなく、全てのやり取りをIRC(インターネット・リレー・チャット)を使いネット上だけで開発してきたので、ファイルのやり取りもIRC、メッセージのやり取りもIRC、片方がインしていなければそれも出来ない!という開発環境を昨年まで行っていました。
最近になって、やっとChatworkとTrelloを使うようになりましたが、リアルタイムのやり取りはIRCのままです。
それでもUnity Collaborateのお陰で以前より大分マシになりました。
ありがとう!Unity!
最後に
本作を評価して頂いた皆様、遊んでくれた全てのプレイヤー様、主催のないち様、Unity関係者様、本当にありがとうございました!
技術的な話は、26℃氏に丸投げします。
後日、更新があるかもしれません。
\それでは!また!/
インディーゲーム制作集団 GoToSeven
VeLTiNA (@veltina_soft)